
はじめに
鉄道模型メーカーのKATOから、約10年ぶりにEF81形300番台の再販が発表されました。今回のテーマは「果たして買うべきか買わざるべきか」の考察とヒントです。(製品写真は本ページ最後に掲載しています)
「いつでも」買えたNゲージ
Nゲージ鉄道模型はその昔、発売されていた車種も多くなかったためか単品販売が主流でカタログに掲載された製品は、模型店の店頭でいつでも買うことができました。
それが、いつからかセット販売が主流となり、簡単にポケットマネーで購入できるほど気楽に買えるものではなくなりました。
本来ならば店頭で実際の製品を確認したうえで、十分納得してから購入するかどうかの判断ができればそれが一番良いのですが、予約販売の普及とも相まって、試作品すら目にすることもできないうちに購入の判断を迫られる時代となってしまったのです。
「いつでも」買えなくなったNゲージ
さらに、セット販売が主流となると同時に、メーカーの生産体制も常時生産体制(在庫を切らさないように生産する体制)からロット生産体制(数年に一度、ある時期にだけ特定の製品を生産する体制)へと変わり「模型店へ行けばいつでも買える」ということはなくなってしまいました。
それならば多めに製品を作ってくれればよいのですが、セット販売で製品単価も上がり、小売店側にも「余分な在庫を抱えたくない」という事情もあるのか、1回のロットで生産される製品数は最低限に抑えられているようです。
このため超人気商品でなくとも発売日からほどなくして「完売」となるケースが多くみられます。
予約の有無が結果を左右することも
そのため、もたもたしていると早々に予約締切となる場合もあり、最悪のケースとしては発売日の段階で「予約分で完売」ということが起こる製品もあります。
これはつまり、買うべきか買わざるべきか、それを早いうちに決断することが求められる時代となってしまったことを意味します。
あなたも「これは結構値が張るなぁ、もう少し考えたいけれど、いつ予約締切になるか不安で仕方ないよ。」と頭を抱えたことはありませんか?
今回の悩み
Nゲージ鉄道模型メーカーのKATOからEF81形300番台の再販が発表されました。
KATOからは以前からEF81 型が各種発売されていましたが、300番台車は約10年前に24系25形客車のフルリニューアル版の発売に合わせて新たに発売されて以来の再販となります。
再販予定は2022年5月です。さて、これを買うべきか買わざるべきか。
製品の特長
EF81-300のオリジナルスタイルを再現
今回KATOから約10年ぶりに再販されるEF81-300番台は、EF30型の後継機として関門トンネル専用の機関車として登場した、当時最新鋭だった頃の姿が再現されています。
これは新製当時の状態、特にHゴム(Hゴム:窓ガラスを固定するためのゴムパッキンで窓を縁取るように見えるものです。現在では黒色が一般的。)がグレー表現、ステンレス製の車体にコルゲート(初期のステンレス車側面に施された補強用の凸型ライン)が表現されています。
この製品の立ち位置
「EF81シリーズのバリエーションの充実」
買うべきか、買わざるべきか
Nゲージ界のEF81-300は、古くは TOMIX ブランド初期の頃から発売されていて、約10年前にKATOからも発売されたことで、現在は主にKATOとTOMIXが製品のレベルを競い合っています。その優劣は各個人の判断となりますが、KATO製品はステンレス車体を表現したシルバーの輝きが実物の印象にくらべ強いように思われます。
一方でKATO製品としての高い精密感は保たれており、KATOファンとしては見逃せないところです。
また、2021年現在、ヤフオク等でたまに出品があるものの、最終的には1万円近い値がついてしまうこともあり、悩ましいところです。それが定価ベースで7,920円で安定的に新品が買えるとなれば、コレクション充実のチャンスかもしれません。
今、買っておきたい理由
- 小学生の頃ブルートレインブームに熱くなり、当時の光景が忘れられない
- 九州方面ブルートレインへの乗車経験があり、下関・門司の両駅で停車中、機関車交換の様子を見て感激したことがある
- 次回の再販が約10年後にあるかどうか?ということが不確定要素なので、今のうちにコレクションを充実させたい
- ヤフオク等での高値での出品で今まで手を出せなかった
慎重に検討したほうが良い場合
- ブルートレイン牽引当時の運用区間が下関~門司の1駅間に限られ、走行を考えた場合あまり汎用性があるとはいえない
- 最新型や、実物の現在の姿が正確に再現されているほうが好き
ちなみに私の場合は前者の3番目に該当するので「買い」で決定です。
KATO EF81 300番台 (鉄道模型)の販売状況を見に行く
模型通販サイト「ホビーサーチ」とは
1999.co.jpのURLのとおり、私が知る限り最古の模型専門サイトです。
その特徴は、品揃えもさることながら、検索後の各商品ページに詳細な写真が網羅されていることです(試作品もない場合は実車写真とメーカー提供の画像のみ)。その特徴が最も分かりやすいのがプラモデルのページで、パッケージ内に入っているすべての部品・ランナーや組立て説明書のほぼ全ページが画像として掲載されていることです。
Nゲージの商品ページでは、セット内に含まれる全車両が線路に乗せられた状態で独自に撮影されており、通販サイトとしては事前検討が十分できることです(試作品以上のものが存在する場合のみ。この場合も発売日当日中には詳細な独自撮影写真に差し替えられます。)。
送料は998円(ヤマト運輸)または550円(佐川急便)、部品など一部の小型商品ではより安価なゆうパケットが利用できる場合もあります。1回の発送が18,000円以上の注文では送料が無料となります。
重要な注意点は「支払方法によって価格が変わること」です。前払い現金系(ペイジーや代引、コンビニ払い等)では家電量販店よりも安く設定されていることが多く、後払い系(クレジットカード等)ではあまりお買い得感は感じられない価格設定となっています。私はこれらを駆使して製品の価格帯等で家電量販店とうまく使い分けをしています。