今回の展示品は KATO 10-446 205系(武蔵野線色)8両セットです(その3)

今回の展示品は、KATO 10-446 205系(武蔵野線色)8両セットより、3号車に位置する モハ204 401 です。前回記事のモハ205形とペアを組んで走行します。

サイド・ビューです。この車両には、駆動用モーターが搭載されいますが、そのモーターを制御するコントローラーは搭載されておらず、ペアを組む隣のモハ205形から直接モーターに走行用電流が供給されます。

その代わり、電動発電機(架線から取り入れた直流電流から車内で使用する交流電流を作る装置)、コンプレッサー(ブレーキその他で使用する高圧空気を作る装置)が床下に搭載されています。

これらの交流電流や圧縮空気は、ペアを組むモハ205形へ供給されます。

また、前回記事のように、モーターに供給される電流は、モハ205形から供給されます。このことからも、これらの2両の車両はペアを組まなければ走ることができないのです(これを「ユニットを組む」といいます)。

逆サイドです。床下の機器配置が異なるだけで、上の写真とはほとんど区別がつきません。

たかが模型とはいっても、実物と同じ編成を再現するからには、車両の向きも揃えたいところです。メーカーの取扱説明書によれば、妻板(連結面)のステップの有無(最上部の写真はステップがある側)で連結方向をそろえるようインストラクションされています。

ところで電車は前後どちら側にも走ることができますが、その車両には向き(前後)があるのでしょうか。乗客にとってはどちらでもよいことですが、現場ではそのことが重要な問題となってきます。

電車の客室、特に中間車はほぼ前後対称となっていますが、床下には、多数のケーブル配管や空気配管が張り巡らされており、それらは前後対称とはなっていません。

そこで、電車の場合「制御回路」という主要なケーブル配管の位置に着目して、車両の前後が決められています。

制御回路引き通し管は、車両のセンター(中心線)を走ってはおらず、車両の左右どちらかに寄って配置されています。このとき、制御回路を左に見る方向が車両の前方と決められています。

車両の向きにはさらに前後左右も決められており、前側右を1位側、前側左を2位側といいます。

上の画像では、車端部にマル「2」と書いてありますので、この部分は、車両の前方左側であることが分かります。

この画像では、マル「1」と書いてありますので、車両前方右側であることが分かります。

この数字は、上から見てZ字を裏返したような流れで番号が振られ、マル「1」の後側は3位側、マル「2」の4位側となります。ただし、実際には3・4位側の車体表記は省略されています。

交友社 直流用 新型電車教本(直流電車研究会編)

さて、いかがだったでしょうか。なお、5・7両目に連結される車両も同形態です。

武蔵野線205系シリーズは、今回が最終回です。今後も撮影が済み次第、記事は続きます。

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